僕の子供はよくけがをします。
活発だということも手伝って、学校に向かう途中で転んで腕を骨折したり、膝を打って松葉杖になったり。
子供と言うのは注意が散漫で、視野が狭く、危険を予測することができないため、ケガをする機会が大人と比べて多いのだとは思います。
自分の子供がケガをした時に、親である皆さんはどういった反応をしていますか?
子供のことを心配するのは親の務め
子供のことが心配なのは、程度の差こそあれ、どんな親でも一緒なのではないでしょうか?
子供がケガをしたら、まずは心配をすることが親として自然な感情だと思います。
「大丈夫?」
「痛くない?」
しかし、子供がケガをするときに原因として多いのは、子供自身の不注意であったり、子供が危険な行為をしてしまったことによる場合になるのかなと思います。
まあ、いわゆる自業自得というやつですね。
そうなると、親の反応として
「どうして、そんな事したの?」
「そんなことしたらケガするに決まっているだろう」
といったような、ケガをしたことに対する注意になってしまう事もあるのではないでしょうか?
子供の事を心配するよりも先に、子供がケガをしたことに対して叱るということです。
確かに、子供自身の不注意によりケガをしてしまっているのであれば、今後も同じようなケガをしないように注意をするという行為は必要なことだと思います。
しかし、それが心配よりも先に来てしまうのはいかがなものか?と思うんですよね。
大人にとって大したことなくても子供にとっては大事故
親からしてみれば、そんなに心配するほどのケガではないということもあるかと思います。
ちょっと膝を擦りむいただけだとか。
そんな怪我、唾つけとけば治るだとか。
唾は付けないでください。雑菌がいっぱいです。
そんなことで、いちいち泣くなだとか。
大人からしてみれば、たいしたケガではないとしても、子供にとっては一大事なんです。
子供はまだ弱い生き物です。誰かが守ってあげないといけない存在です。
子供にとっては、泣きわめくほどの痛みなんです。
だから、まずは心配してあげてください。
子供にとっては、まだ世界はとても小さく、経験も大人のように豊富ではありません。
どのくらいのケガなら大丈夫。だとか、これくらいの痛みならすぐに治る。なんてことは分かりません。
だから、痛みを我慢できないし、ケガをすることが怖くて仕方ないのです。
子供が擦り傷をしたのであれば、大人が骨折したくらい心配してあげてください。
心配するのと、不安をあおるのは違います。心配したうえで、励ましは必要です。ただでさえ不安に思っているのに、大人が不安をあおると、子供はこの世の終わりと思ってしまいます。
心配するよりも先に注意をしてしまうと、子供は自分のことは心配してくれていないと感じてしまいます。
自分がどうなっても、親はどうでもいいんだと感じてしまいます。
親が子供を心配しているということを伝えることで、子供は親からの愛情を感じることができます。
そして、それは安心に繋がります。
注意するのは心配の後で
それでも、今後のために、次は同じケガをしないように、注意をするのであれば、それは心配した後にしてあげてください。
子供の気持ちが落ち着いてから、優しく言い聞かせてあげます。
「○○したら危ないから、次からは気を付けようね」
このように具体的にケガをしないように、何をするべきか?何をしないべきか?ということを親が教えてあげることも大切ですが、子供自ら考えさせることも、教育としては効果的です。
「どうして、ケガをしたと思う?」
子供自身にケガをした原因を考えさせます。子供が自分で気づけたら
「では、次からはどうすれば良いと思う?」
といったように、自分で考えて気づかさせます。
この方が、教わるよりも、自分の身に付きます。自分自身で考えて結論を出すからです。
年代や状況によって、使い分けると良いかと思います。
そして、どちらの場合も、子供が気を付けると意思表示ができたなら、ちゃんと褒めてあげてくださいね。
「ちゃんと、分かって偉いね」
子供の事を認めてあげるということは、子育てにおいてとても大切なことです。
僕は、ことあるごとに、チャンスがあれば、子供の事を褒めるようにしています。
子供は親から認められることで、自己肯定感が強くなり、やる気が出るようになります。
失敗は成功の基。ピンチはチャンスです。
子供がケガをしてしまったら、それは、子供が成長することができるチャンスです。
治る病気やケガはありがたいものです。
そもそも、そのケガは本当に子供の責任なのか?
さて、子供がケガをするのは、子供の注意不足であったり、自業自得の場合が多いと言いましたが、そもそも、そういったケガは本当に子供の責任なのでしょうか?
「いや、自分の注意不足だから、子供の責任でしょう?」
しかし、子供と言うものは、元々視野が狭いものです。大人よりも圧倒的に人生経験が不足しているため、
「こんなことをしたら危ない」
「これをしたらケガをするかも」
といった知識が圧倒的に足りていないわけです。
つまり、大人よりも圧倒的に不利な状況で、挑んだうえで、失敗してケガをしてしまっているわけです。
当然、明らかに危険な場所であるとか、命の危険にさらされるような状況はいけませんが。
公園の遊具で遊んでいて、ケガをしただとか。ちょっと高いところからジャンプして足をひねっただとか。
子供がチャレンジしてみた結果、失敗してケガをしてしまったような場合に、果たして子供を注意するのでしょうか?
それは、違うと思います。
仮にそれをいけないというのであれば、その子供はずっと、遠くにジャンプできないし、ジャングルジムを登れないような子供に成長してしまいます。
チャレンジすることを、いけないというのであれば、その子は成長する機会を失われてしまいます。
スノーボード選手が、ボードでジャンプして失敗して転倒してしまったら、「危ないからやめておけ」と言うでしょうか?
自転車を補助輪なしで乗ろうと練習する子供が転んでしまったら、「危ないから乗るのをやめなさい」と言うのでしょうか?
違いますね。
成功を収めるためには、挑戦が必要です。
チャレンジしない者に、成功は訪れないからです。
子供が何かにチャレンジして、ケガをしてしまったのであれば、注意するのではなく応援してあげてください。
「きっと次は大丈夫」
「次は成功するよ」
子供は日々成長しています。
それは、親が想像しているよりもずっと早いかもしれません。
昨日できなかったことが、今日にはできるようになっています。
失敗したからといって、「あなたにはできない」と決めつけないであげてください。
「あなたには無理だから、危ないからやめなさい」
それを聞いてしまうと、子供は自分の可能性に蓋をしてしまいます。
「ああ、僕にはこれは無理なんだ」
そうすると、チャレンジすることを止めてしまいます。
そうではなくて、
「あなたならきっとできる。もう一度やってみてごらん」
と励ましてあげてください。
大切な事は、子供を認めてあげることでしたね。
それでも、きっと心配は尽きません。
子供が思いっきりチャレンジしてくれるほどに、親にとっての心配は増えるかもしれません。
親が子供のことをたくさん心配できるということは、子供がそれだけチャレンジをしているということです。
頼もしいですね。
子供の心配をすることは親の務めです。
子供のチャレンジを、心配事が増えることを、しっかりと楽しんでみてください。
最後までご覧いただきありがとうございます。
子供と離れるのが寂しい 子離れできないと心配する親に伝えたい寂しくて当たり前ということ