子供はまだまだ何が悪いことかということが分かっていない場合もあるので、どうしても間違ったことをしてしまうことはあります。
そんな時に、親がどのように正しい方向へ導いてあげるのかで、その子が将来どういった成長をしていくのか?間違ったときに、どのように修正していけるのかに影響してくる可能性があります。
ただ、叱っているだけでは、その場しのぎになってしまいかねません。
僕が子供を叱る時に、心掛けていることを紹介します。
悪いことをしても謝らない子供
僕の子供の一人は少年野球をしています。
練習の一環で、バッティングセンターへ一緒に行くことがあるのですが、ある日、子供と一緒にバッティングセンターに行ったときのことです。
そこのバッティングセンターはバッティングをする場所と、待合がガラスで仕切られていて、スライドドアによって出入りをするようになっています。
バッティングを終えた子供が、待合に戻るときに、そのドアを開けて帰ってくるのですが、ドアを開ける勢いが強かったため、ドアが開ききった時に「ガンっ」と音が響いてしまいました。
子供なので、力加減がまだ分からないことは仕方ないと思いますが、しつけとして、ドアを優しく開くことを教える必要があると思います。
僕は子供に対して、「勢いよく開きすぎだよ。もっと優しく開けるようにしようね」と言いましたが、子供は叱られたことが気に入らないのか、ムスッとしてしまいました。
これは、いけないと思い。子供に対して、
「間違いを注意されたのに、ふてくされるのは、おかしいよ。反省できないのなら、バッティングはやめて帰ろう」と伝えました。
子供は「いやだ!帰りたくない」と言って聞きません。
ここで、時間ももったいないので、無理やり引っ張って帰ることもできたのかもしれませんが、それでは、子供は結局、何がいけなかったのか分からないままで、ただバッティングをさせてもらえなかったという不満だけが残ることになります。
それでは、子供が反省する機会を奪ってしまう事になります。
だから僕は、時間をかけて、しっかりと子供に何がいけなかったのか?を伝えました。
「バッティングがしたくて、バッティングセンターに来ているのだから、その場を提供してくれている施設にある設備や道具を大切に使わないといけない。乱暴に使うようなら、バッティングはできません」といったことを分かるまで何度も伝えます。
子供もしばらくは「まだバッティングがしたいから、帰らない」と聞き分けがなく、平行線でしたが、「あなたは、自分のしたいことだけを言っているよ。間違ったことをしたと思っていないのかな?」ということを伝えたところ、子供から
「ごめんなさい。次からは気を付けるので、バッティングをさせてください」という言葉が聞けたため、続けてバッティングをすることにしました。
そして子供には「ちゃんと謝れて偉いね。次からは気をつけようね」と言いました。
子供が納得するまでいくらでも時間をかけるべき
子供を叱る時、それは、子供が間違ったことをしたときに、正しい方向へ導くためだと思っています。
であれば、子供が何が間違っていたのか?間違ったことをどう正せばいいのか?今後はどうすればいいのか?といったことを、きちんと納得したうえで、改善できるようにしないと意味がありません。
ただ、頭ごなしに叱って、何も分からないままに謝らせたとしても、それは、ただ言われたから謝っているだけです。
本人が納得していないのであれば、また同じことを繰り返してしまいます。
同じことをしないとしても、それは、「この前はこれをした時に怒られたから、今度はしないようにしよう」といった、子供の危機回避によるものです。
それがどうしていけないのか?を理解していないので、叱る親がいないところでは、同じことをするでしょうし、似たようなことでも、叱られたことと違う場合には、また繰り返してしまう可能性があります。
でも、どうしていけないのか?を理解していれば、行動するときに、これは正しいのか?間違っているのか?という判断材料ができるようになります。
子供が自ら何が正しくて、何が間違っているのかを考えて行動できるようになります。
そのためには、叱る時には子供が納得できるまで、いくらでも時間をかけるべきだと思っています。
親によくあるのは、そこに時間をかけることを、面倒くさいから、ただその場しのぎで謝らせて、怒って止めさせて、それで終わってしまうことだと思います。
それでは、子供が成長できません。ただ、親の顔色を見ながら、いい子のふりをするだけの子供になってしまいます。
先ほどのバッティングセンターでのやり取りも、子供に納得してもらうまで、30分程度かけて伝えました。

叱るというのは子供のためであるべき
子供を叱るというのは、先ほどお伝えしたとおり、子供を導く行動です。
ですので、それは子供のためでなくてはいけません。
親の感情や、親が都合が悪いからということで叱ってはいけません。それは「叱り」ではなくて、感情的に「怒っている」だけです。
親が主体なのか?子供が主体なのか?
叱ることが親のためになっていませんか?
叱ることは、決して親のためではありません。子供が正しく成長してくれるためなのです。
そうやって意識していれば、子供を叱る時にも、どうやって叱ればいいのか?が自然にわかってくるのではないでしょうか?
これは、子供のためになっているのか?ということを常に自分に問いかけながら、叱り方を考えてみてください。
子供を正しく成長させることに、親の叱り方というのは、とても大きな影響があると思います。
きちんと叱れる親が、いい親であると思います。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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