子供のおもちゃ。どうしていますか?
成長につれて、いろんな人が買い与えてくれると、おもちゃだけでも、ものすごい量になりますよね。いったいどこに保管すればよいのか?
そんな時に、古くなったおもちゃを子供に無断で、勝手に捨てていませんか?
果たして、勝手に捨てることはいいことなのでしょうか?
必要か必要ないかは誰の判断?
子供のおもちゃを勝手に捨てるということは、親にとって、これは必要ないと判断したからだと思います。
しかし、待ってください。
実際におもちゃを使うのは親ではありませんよね。実際に使わない人が、必要か、必要ないかを判断できるのでしょうか?
これって、実際にそのおもちゃで遊ぶ子どもが判断するものだと思うんですよね。
「そんなこと言ったって、子供は全部いるって言うじゃないか!」
確かに僕の子供も、ずっと遊んでいない、おもちゃを「これは、もう要らないのかな?」と聞くと、「いる!」と答えて、聴いた直後には、すごく久しぶりにそのおもちゃで遊んでいます。
親からしてみれば、ずっと使っていない、おもちゃは必要ないのでは?と思ってしまいますが、本人からしてみれば、大切なものなのです。
おもちゃで遊ぶのは、親ではありません。子供なのですから。
大人の基準で判断しない
そもそも、おもちゃが必要ない。無駄なものだと考えることは、大人の基準でしかありません。
子供のおもちゃで遊ぶことのない大人にとっては、必要ないものであることは当たり前です。実際に遊ぶ子供にとっては、大切なものなのです。
それを、大人だけの基準で「必要ない」と決めつけることは、ナンセンスですよね。
「昔は遊んでいたけれど、今はもう遊んでいないから、必要ない」
確かに成長につれて、遊ぶおもちゃも変化していきます。以前は遊んでいたおもちゃも、今では遊んでいないから必要ないと思われるかもしれません。ですが、子供に「捨てていいか?」と尋ねてみると、ほぼ間違いなく「いる」と答えるかと思います。
これは、自分のものが捨てられることが「もったいない」と感じる心理です。今までは他の新しいおもちゃに夢中で忘れていた存在が、改めて「捨てる」という選択肢に入ったことにより、その存在を思い出し、捨てられることに対して寂しいと感じるようになったのです。
逆に、子供からしてみれば、私たち親が大切にしている物って、必要ないものであったりするのではないでしょうか?
自分たちが持っている物で、最近は使っていないからといって、子供に勝手に捨てられたら、どう思うでしょうか?きっと怒るとおもうんですよね。
例えば、若い頃に買った(貰った?)アクセサリー。今では着ける事なんて無くなっています。それを子供が勝手に捨てたら、どうしますか?
「なんで、勝手に捨てたの!?」って怒ってしまうのではないでしょうか。
子供も一緒ですよ。
親だけが子供の物を勝手に捨てていいだなんて、フェアじゃありませんよね。
子供の物だけが勝手に捨てられるとしたら、子供は納得できないのは当たり前です。
捨てられないなら、今の時代、サブスクリプションという選択肢もあります。これなら、家がおもちゃで溢れないで済むかもしれませんね。
置く場所がない
「いつまでも、大事に取っておいたら、置き場がなくなる」
確かにスペースというものは有限です。四次元のポケットでもない限りは、どんどん買い増ししていって、量が増えていけば、いずれ保管するスペースが無くなるということは自明の理です。
本当にスペースが無いのであれば、考える必要があります。
なんとか置けているのであれば、基本的には子供が認めない限りは勝手に捨てるべきではありません。理由は今までお伝えしたとおりですが、本人が納得しないままに捨てるということは、子供が心に傷を負ってしまいます。
そして、物を大切にと教わっているのに、大切にしても捨てられるという事実を目の当たりにするなかで、物を大切にすることを忘れていってしまいます。
子供の物を大切にしない大人たちが、子供に対して、「物を大切にしなさい」と諭すのです。なんて矛盾でしょうか!?
結局、子供の正義の心を汚していくのは、私たち大人なのです。
さて、ここで「本当にスペースがないか?」ということを考えるときに、先ほどお伝えした、大人の基準だけで考えないということを意識する必要があります。
どういうことか?
つまり、子供のおもちゃだけをスペースを取っている原因とするのはフェアではないということです。
親の持ち物で必要ないものはありませんか?
ずっと着ていない洋服はありませんか?
ずっと聞いていないCDはありませんか?
ずっと見ていない本は?
これらの物は、子供からしてみれば、必要ないと映るのではないでしょうか?
スペースが足りないというときに、子供のおもちゃだけを原因として考えることは、大人の都合でしかありません。
本当にスペースが足りないというのであれば、大人の持ち物も合わせて考えるべきです。
それをクリアしてこそ、子供に対して「置く場所が無いから、必要ないおもちゃは処分します」という提案が成立すると考えます。当然これも、大人の必要ないものは処分するということが前提ですが。
そして、スペースが足りない時には、古いおもちゃを処分するよりも、新しいものを購入しないことを優先します。親の物もですよ。
やはり、古いおもちゃには、それまで一緒に遊んできた思い入れがあります。だからこそ、今遊んでいなくても大切に感じるのです。
物を大切にすること
「物を大切にしましょう」
子供に対して、こう教えているのではないでしょうか?
そう言っている親が、子供のおもちゃを勝手に捨てているとしたら、果たして「物を大切にしている」と言えるのでしょうか?
古いおもちゃ、遊んでいないおもちゃも、大事に取っておきたい。自分の子供がそう言っているのであれば、「物を大切にしていて、えらいね」と褒めてあげます。
物を大切にするという、教えを実践できているからです。
では、遊んでいないおもちゃを次々と処分していく。これって物を大切にしていると言えるのでしょうか?
物を大切にする心を、親が踏みにじらないようにしてあげたいものです。そのためには、親が物を大切にするということを見本として示してあげるべきです。決して、親が率先して、物を捨てるようにならないようにしましょう。
僕の子供は、こうした育て方が良かったのか?自分の食器や箸が欠けたりしたときにも、大泣きしてしまいます。そして、割れたりした食器も取っておこうと言います。
そういった姿を、「ちゃんと物を大切にして、偉いね」と褒めてあげています。
物が溢れる?いいじゃないですか。子供との思い出の証拠です。子供が成長してきた証です。そんな宝物が溢れているなんて、なんて幸せなことでしょうか?
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