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子供が嘘をつくことを怒っていませんか?
子供が成長してくると、嘘をつくことも出てくるかと思います。
子供が嘘を付いたとき、親はどう接するべきでしょうか?
「嘘をついてはいけない」と怒りますか?
「嘘をつくことはいけない」
おそらく、どんな子供でもこうして教わってきていると思います。
我々大人の世界でも、「嘘はいけないこと」として認知されています。
ですから、子供が嘘を付くことに対して、大人として、親として、注意することは、ごく当たり前のことですし、親のしつけとして、嘘はいけないことと教えることは大切なことだと思います。
「オオカミ少年」のように、嘘ばかりついていると周りから信用されなくなってしまいますし、人間関係は信頼関係であることからも、嘘ばかりつく子供に育ってしまうと、将来、本人が誰からも信頼されなくて困ることになるでしょう。
そのように育たないように、導いてあげることは、親の務めであるとも言えます。
「嘘はいけない」全くその通りだと思います。
大人は嘘をつかないのか?
では、「嘘はいけない」と子供に教える立場の私たち大人は、果たして嘘はつかないのでしょうか?
本当に嘘をつかない大人がどの程度いるでしょうか?
僕の個人的な感想というか、今まで生きてきて、人と接してきた中で感じたことは、「子供よりも大人の方が嘘をつく」ということです。
皮肉なことに、子供に対して「嘘はいけない」と言っている大人が嘘をついているなんて事になっていないでしょうか?
「私は嘘はつきません」と言い切れる親がどのくらいいるでしょうか?
僕は子供に対して何かを教育するときに、まずは親が見本であるべきと考えます。
何にしても、親ができていないことを、子供に対して「ああしなさい」「こうしなさい」と言っても説得力がありません。
子供からしたら「こう言われたけど、パパもできていないのに」と不満に感じてしまいますし、本当にそれが大切なことなのか疑問に感じてしまいます。
だって、言っている本人ができていないのですから。
ですから、僕は子供に対して嘘は言わないようにしています。子供と接するときには、絶対に嘘はつきません。
いくら自分の子供だと言っても、一人の人間として誠意をもって接するべきだと思っています。そうした態度が子供にも伝わり、親子の信頼関係が生まれると思っています。
では子供が嘘をついた時にはどうすればよいのか?
僕は子供に嘘をつきませんが、子供が僕に嘘を付くときはあります。
どうしても、子供はつい嘘をついてしまうということはあるものです。
僕が子育てするうえで心掛けていることとして、「嘘と決めつけない」ようにしています。
「これ、明らかに嘘なんだけどな?」なんて事を子供が言ったとしても、はっきりするまでは子供を信じます。
まず子供を信頼しているという態度を示すことが大事だと思っています。
「仮に我が子のことを誰も信用しないことになっても、親である僕だけは最後まで信用してあげる」といった気持ちをもって、子供の話を聞くようにしています。
これは、どういう事かと言うと。
子供にとって、親は最後まで味方をしてくれる存在であるべきと考えています。
「ああ、この親は自分のことを信用してくれているんだな」
そう、感じてもらうようにしています。
そうすることで、何をするにしても、安心して行動できると思っています。子供たちが困った時や、不安な時でも、最後は親が助けてくれると感じてくれればいいなと思っています。
そして、信頼されていると感じている相手には、接する態度も変わってきます。「自分のことを信じてくれていない人」と「自分のことを信用してくれている人」では、相手に対する警戒心が違ってきます。
ある意味で、そういった関係でいることで、何でも正直に話せる関係を築くことができるとも言えます。
それでも嘘をついたら?
嘘をついていることが、はっきりとした時点で、「嘘はいけない」と注意しないといけませんが、決して頭ごなしに怒ってはいけません。
「何、嘘ついてるんだ!この嘘つきめが!」なんてことは、口が裂けても言ってはいけません。
何に関してもそうですが、子供が正直に罪を認めたときに、それを頭ごなしに怒ってはいけません。大人が良く言う「怒らないから、正直に言ってみなさい」といって正直に言ったら、こっぴどく怒られるという、子供が最初に体験する社会の不条理というやつです。
これこそ典型的な大人の嘘ですね。「怒らないから」って言っておいて、めちゃくちゃ怒るっていう。もうネタフリなんじゃないか?って次元ですが。
正直に「嘘をついていました」と白状したのであれば、まずは正直に言ったことを認めてあげないといけません。でないと次から絶対に正直に言わなくなってしまいます。(コントでない限り)
「ちゃんと正直に言えて偉いね」とまずは、正直に白状したことを認めてあげます。
自分が悪いことをしたということを、自分で自白するなんて、子供にとってはとても勇気のいることです。そこで、勇気を振り絞って正直に言ったことは、すごいことだと思います。そこは素直に褒めてあげましょう。
人間、誰だって間違いを犯します。大切なのは、そのあとでどうするか?です。大人だって間違うことはあるんですから、まだ未熟な子供には、間違うことなんて仕方ないことですよね。それをちゃんと正直に言えるなんて、素晴らしいことだと思います。
きちんと認めてから、次の段階に移ります。
「では、どうしてそんな嘘をついたのかな?」といった具合に、まずは、子供の言い分を聞いてあげましょう。ここでも頭ごなしに怒ってはいけません。まずは、自分の言い分を聞いてあげます。子供なりに仕方ないという場合もあるかもしれません。
言い分を聞いてあげたうえで、それでも嘘はいけないことと注意をします。
「そういった理由で嘘をついたのは分かったけれど、それでも嘘は良くないね。じゃあどうすれば良かったのかな?」
できれば、子供に次はどうすれば良いか?考えさせて、改善策を提示させます。自分で考えて、改善案を出すことで、自分の意志として、間違いを正すことができるからです。「言われたからする」だと定着しません。何にしてもそうですが、自分の意志としてさせることが大切です。
嘘をつけるということは賢くなっていること
ところで、あくまで嘘をつくことはよくないことですが、嘘をつくってことは、いろいろと考える力がないとできないことです。
小さい子供のうちは、嘘をつくことができないはずです。
嘘をつくということは、現実ではないことを想像して話をしなくてはいけません。そして、それが整合性がある程度とれていないといけません。
ただ、子供の嘘はこの整合性が取れていないから、即バレしてしまう事が多いのですが。
そう考えると、想像力や、分析能力がある程度ないと、嘘はつけないのです。
僕は、我が子が嘘をつくと、つい感心してしまいます。「賢いなあ」というふうに。
当然、「嘘はいけない」と注意はするのですが、その嘘の完成度が高ければ、高いほど、内心「よく考えたな」と心の中で褒めてしまっています。
ですから、子供が嘘をつくことを、そんなに嘆く必要はありません。それは、子供が成長しているということです。嘘をつくという知的能力が身についているということです。
一度も嘘をつかないで大人になった人なんていないのではないでしょうか?
ですから、子供が嘘をつくことに、そこまで敏感に怒る必要はありません。むしろ、子供が嘘をつくようになったら、一つの成長の過程だと思えばいいんだと思います。
子供の嘘も、余裕を持って包み込んであげれるような、親でありたいと思います。
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