いじめ。かっこ悪い。
いじめとは相手の人格を傷つけるものであって、どんなことがあっても許されるものではありません。
子供たちには、いじめを受けないように育ってほしいと同時に、いじめをするような人間にならないようになってほしいと願います。
しかし、人間とは弱い生き物で、完全にいじめのない世界なんてものは、存在しないのかもしれません。
人は、人を妬み、蔑み、嫌うものであるからです。
どんな人間にも、同等に愛情を注げる聖人のような人間が、この世界にはどのくらいいるものでしょうか?
そんな世界で、子供をいじめとは関わりなく生きていくようにすることは、とても困難なことなのかもしれません。
いじめを目の当たりにした時に、どのように行動するか?
僕の子供が友達のAくん、Bくんと三人で遊んでいた時です。
AくんがBくんのことを押して、転ばしてから、「ああ。スッキリした」と言ったそうです。
その後、Bくんのお母さんから、僕のパートナー(子供のお母さん)に連絡があって、そのことを知ったパートナーは、子供に対して、何があったのか聞いてみました。
子供は、それを見ていましたが、その時にBくんが平気にしていたので、何でもないと思っていたとのことでした。
僕のパートナーは、それを聞いて、子供にこう教えました。
「どんなことがあっても、友達を押したり、転ばせたりといった暴力をふるうのは良くないこと。Bくんは嫌と思っていても言えないだけかもしれない。友達が悪いことをしている時は、ちゃんと注意しないといけない」
いじめなんて、無い方がいいに決まっています。
でも、あまりに「無い方がいい」という気持ちが強すぎると、「あったことも、無かったこと」にしようという心理が働いてしまうのかもしれません。
いじめないて、無い方がいい。でも、あった時にどうするのか?
実はそのほうが大切なことなのだと思います。
自分がいじめの加害者にならないことはもちろんですが、そういった場面に出会った時に、注意したり止めたりしないで、ただ傍観者となるだけであれば、それは共犯なのではないでしょうか?
いじめの存在を知りながら、何も行動を起こさない事は、いじめの存在を容認していることになるからです。
さて、お母さんから、そのように言われた我が子は、次の日に、Bくんに対して、「押されて嫌な気持ちだったか?」を確認して、改めてAくんに対して「そんな事はしてはいけない」と注意をしたようです。
子供であれば、純粋に正しい行動が取れるかもしれませんが、私たち大人はどうでしょうか?
誰でも加害者になり得る
どうしても好き嫌いというものはあるものです。
出会う人、全て好きということには、なかなかなりません。
ただ、そういった時にでも、お互いを認め合い、尊重することが大切です。
子供というものは、まるで真っ白なキャンバスのようなもので、純粋であるが故に、ちょっとの事で何色にでも染まってしまう危うさも持ち合わせているのだと思います。
自分が仲良くしている友達が、ある人の事を嫌っていて、悪く言っているとしたら、ついそっちに流されてしまうかもしれません。
さらに、そういった悪いことを言う友達が人数が多いければ、なおさらです。
親としての役割は、そういった時にも、悪い方に流されないように、ちゃんと正しいことと悪いことの区別ができるように、そして悪いことに対してはちゃんと注意ができるように、導いてあげることだと思います。
常日頃から、友達が悪いことをしている時は、ちゃんと注意をしてあげなさい。と教えてあげることです。
そして、当然、親自身も人をいじめるような存在になってはいけません。子供の見本でなくてはいけないからです。
僕は親になってから、自身の行動を、子供に対して胸を張って説明できるか?という意識で見直すようになりました。
ただの傍観者(共犯者)から、悪いことを注意できるように変わっていきました。
子供から学ぶこともある
我が子は、不思議と人の悪口を言いません。
不思議とと言ったら失礼ですね。
誰に対しても、等しく愛情を注げるのだなと、我が子ながら、感心します。
公園でグループで遊んでいたときに、仲間はずれにされた友達が帰っていったそうです。
僕の子供は、ちょうど帰っていった友達と入れ違いで公園にやって来たので、どうして帰って行ったのかは知らなかったのですが、翌日、帰って行った子がかわいそうと思って、誘ってあげたと言っていました。
この行動に、優しい子供だなと、心が洗われる気持ちになりました。
後日、帰って行った子のお母さんから聞いたところによると、どうも他の友達から悪口を言われて、気分を害して帰ってしまったようでした。
子供はその事実は知らなかったのですが、そういった事があったことを伝えて、もし、そういった場面に自分がいたらどうするか?を聞いたら、子供は迷わず、悪口を言った友達を注意する。と言っていました。
仲のいい友達同士だと、逆に注意しにくいということもあるかと思います。
でも、本当に友達なら、友達が悪い道を行くことを止めてあげるべきだと思います。
今回のことも、悪口を言った子供の他にも何人かグループで遊んでいたようですが、残念ながら、悪口を言われている子をかばったり、悪口を言う子を注意するという子供はいなかったようです。
そういった時にこそ、ちゃんと子供には、悪いことをした友達は注意するべきだと、教育してあげることが大切なのではないでしょうか?
悪いことに対して、ちゃんと「それは悪いことだ」と意思表示することができる。
当たり前のことのようで、とても勇気のいることだと思います。
子供のうちは、それができていても、周りの友達や、大人に流されて、当たり前の事ができないように、当たり前の事をすることが暮らしにくいようになっていくのです。
今、当たり前の事が、ちゃんとできていることを、自分の子供を誇りに思います。
私たち親は、その素晴らしい心を、汚さないように、守っていってあげたいものです。
そう、いつまでも。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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