子育てをしていると、子供に対して怒る時は必ずあるのではないでしょうか?
全く子供に対して怒ったことがない親なんて、いないのではないかと思います。
ただし、怒っている時は、つい感情的になってしまいがちですが、子供のしつけのために怒るという目的から考えた時に、感情的に怒ることは効果的とはいえません。
子供に対して、どのように怒るべきか?について考えてみたいと思います。
ヒステリックに怒ってしまう親
子供に対して、怒る時にヒステリックになってしまう親がいます。
人間、怒っている時は何か腹が立つ出来事があった時ですので、感情的になってしまうのは理解できるところです。
腹が立ってしょうがなく、我慢できないような状態ですと、つい怒りの感情が爆発して、子供に対してもヒステリックになってしまうこともあるかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。
相手は子供です。
そんなに感情的に怒る必要があるのでしょうか?
私も子供に対してヒステリックに怒ってしまう親を見かけることがあります。
子供が勉強をしない。
子供が片付けない。
子供が悪口を言った。
きっかけはちょっとしたことです。
それだけを見れば大したことはありません。
しかし、子育てのストレスや、日々の疲れから、つい冷静さを失って、子供に対してヒステリックに怒ってしまう親がいらっしゃるのです。
怒られた子供はどうなるか?
では、子供の方はどうでしょうか?
ヒステリックに怒られた子供は委縮してしまいます。
大人だってそうですよね。
怒鳴られたりした時は、怖くて嫌な気持ちになりますよね。
大人でも、怖い気持ちになるというのに子供は尚更です。
まだ小さい子供は、怒鳴られたりすると、怯えてしまいます。
しかも、自分より大きい大人が怒るのですから、その恐怖は私たち大人が感じるよりも強いものだと思ってください。
大人になると、子供の気持ちになって考えるということが難しくなってしまいがちです。
なぜなら、私たち大人は子供ではないからです。
つい、大人の物差しで測ってしまって、これぐらい大丈夫だとか思ってしまいますが、相手は子供なのです。
自分より大きくて強い存在である大人が、大きな声で怒ってくる。
この恐怖を想像してみてください。
虎や熊といった猛獣が、自分の目の前で雄たけびをあげている。
そんな状況を想像してみてください。
恐怖を覚えるはずです。
大袈裟ですって?そんなことはありません。
小さな子供にとって、ヒステリックに怒っている大人は猛獣のようなものです。
そんな恐怖を感じてしまうと、人は恐怖から逃げ出したいと感じます。
二度と同じ恐怖を味わいたくないと感じます。
そうすると、どうなるでしょうか?
子供たちは、親を怒らせないように、親の顔色を伺いながら行動するようになります。
親のご機嫌を取ろうとしてしまいます。
子供にとって悪影響
ヒステリックに怒ってしまう親の影響で、子供は親の顔色を伺ってしまいます。
それは、親から見た時には良い子に映るかもしれません。
親を怒らせまいとしていますからね。
しかし、それは一時的なものです。
子供が良い行い、良い行動をする動機は、あくまで親を怒らせないためだからです。
こうした行動が良いことだから、している訳ではないのですね。
どうして、この行動が良いのかを理解して行動しているのではありません。
あくまで、子供たちは、親が怒るか?怒らないか?を行動の基準としているのです。
逆に言えば、その行動が間違っていても、親が怒らないのであれば、実行するということです。
そして、それは親の見ていないところでは、行動が変わってしまう可能性があるということです。
どんなに悪いこと(親に怒られるようなこと)をしても、親がそれを知らなければ、怒られる心配は無いからです。
親の見ている家の中では良い子でも、学校や友達の前では別人のように振舞うなんてこともあり得ます。
果たして、子供にとって、それが良いことでしょうか?
子供のためを思うのであれば感情的に怒ってはいけない
私は、「怒る」と「叱る」は違うものと考えています。
ここまでお伝えしてきた、親がヒステリックになって、感情的に子供に対して注意をしてしまうのは「怒る」ということです。
では、「叱る」は?
「叱る」とは、子供のためを思って、子供の間違っていること、悪いことを正すことだと考えています。
「怒る」という行動には、親の感情が入っています。怒りという感情ですね。
「叱る」という行動には、親の感情は入りません。腹が立っての行動ではないということですね。あくまで、子供を正しい方向へ導くために、子供の為を考えて注意することが「叱る」ということだと思っています。
育児をするうえで、親が子供を注意するときは、「怒る」ではなくて「叱る」でなくてはならないと考えています。
真に子供のためを考えるのであれば、「叱る」ということをするべきです。
もっと言うならば、「怒る」という行為は自分が主体の行為です。
自分の感情を相手に対してぶつけているだけですね。
言わば、子供を感情のはけ口にしているということです。
一方で、「叱る」という行為は、相手が主体です。
相手のことを考えて、相手の利益となるための行為です。
そこには自分の感情はありません。あくまで子供に対して何が良い影響になるのかを考えての行動です。
ひょっとしたら、心を鬼にして、子供を注意するという行為もあるかもしれません。
逆に、ついカっとなってしまうのを我慢して、冷静に注意するということもあるかもしれません。
自分の利益は度外視して、相手の為、子供の為を想って伝える。
それが「叱る」ということだと考えています。
親であれば、子供を「叱る」存在でなくてはいけません。
親として、子供を正しく導いてあげることができる存在でなくてはいけません。
子供に恐れられ、顔色を伺われるような存在では、良好な親子関係は築けませんよね。
あなたは、「叱る」親ですか?それとも、「怒る」親ですか?
最後までご覧いただきありがとうございます。
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