子供が学校に登校するとき、仕事の都合で自分たちの親に子供を預けるとき、子供が自分たちの手を離れてどこかへ行ってしまう時に、僕は子供に対して、バイバイと手を振ります。
そうすると、子供もこちらに手を振り返してくれます。
だんだんと子供が大きくなると、手を振ってくれなくなるのかなと思うと、今から寂しい気持ちになりますが、逆にいつまでも手を振ってくれるんじゃないか?っていう期待もあります。
僕はどんなに忙しくても、子供が自分のところから去っていく時には、子供が視界から見えなくなるまでは手を振り続けています。それは、どうしてでしょうか?
子供に対して愛情を伝えるため
お見送りの時に、子供に対して手を振る。
手を振るという行為は、さようならの挨拶であると同時に、名残惜しさの現れだと思っています。
名残惜しさ。つまり、子供と離れることが寂しい。という感情です。
手を振るという行為で、子供に対して、「あなたともっと一緒にいたい」という気持ちを表現しています。
こういった気持ちを、言葉で子供に対して伝えることも大切ですが、実際に行動で示すことも、子供に対して愛情を伝えるためには大切な事です。
実際に、もし、あなたが友人の家に遊びに行ったとして、去り際にお見送りもされなかったとしたら、どう感じるでしょうか?
「あれ?早く帰って欲しかったのかな?」
なんて、考えてしまいませんか?
逆に、友人の家から帰る時に、自分が視界から見えなくなるまで、相手が手を振り続けてくれていると、「もっと長くいてほしかったのかな?」と思うのではないでしょうか?
映画などで見かける、電車で旅立つ家族や友人を、プラットホームを走りながら追いかけてまで見送るみたいな感じですね。(危険なのでプラットホームを走ってはいけません)
このように、子供に対して、別れ際に手を振り続けることで、親の愛情を子供に伝えているということです。子供と離れたくない。もっと一緒にいたい。という気持ちを。
子供にとって、自分を愛してくれている人がいると感じられることは、安心感につながります。それは子供の居場所を確保するということです。
「ここに居ていいんだ」と感じれるような場所があることが、子供の心を健やかに育むためには重要なことだと思います。
辛いことや、哀しいことがあったとしても、安心して帰る場所があるということが、子供が成長していくときに支えになります。
安心できる居場所があるから、子供はチャレンジすることができるのです。
子供に寂しい思いをさせない
僕が子供の去り際に手を振る時に心掛けていることの一つに、子供が見えなくなるまで手を振り続けるということがあります。
もっと言うと、「子供が見えなくなるまで」というのは「子供から自分が見えなくなるまで」ということです。
どういうことか?
例えば、友人と一緒に出掛けていて、お互いの家に帰る時に、それぞれ違う方向に歩いて行くことを想像してみてください。
お互いが反対方向へ進んでいき、途中で振り向いて、お互いに手を振ります。
また、少し進んで、振り向いて手を振ります。
そして、こちらが振り向いて、手を振ろうとしたときに、相手は振り向かずに、もう背中を向けて歩いて行っていたら、ちょっと寂しい気持ちになりませんか?
「あれ?もう相手は、そこまで別れを惜しんでいないのかな?」なんて、勘ぐってしまいませんか?
つまり、子供から自分が見えなくなるまで手を振り続けるということは、子供が自分の方を振り向いたときに、自分がもういなくて、子供に寂しい思いをさせないように心掛けているということです。
子供が振り向いてくれる間は、子供が見た時には、必ず手を振っているという状態を見せてあげるようにしています。
もしかしたら、子供が振り向いてくれないかもしれない。
そうすれば、自分が少し寂しい気持ちになるのかもしれません。
でも、子供が寂しい気持ちになるよりは、自分が寂しい気持ちになるほうがマシなはずです。
できるだけ、子供に寂しい思いをさせる、そして、子供が不安に感じるリスクを減らしたいということで、僕は手を振り続けています。
見返りを求めない
これまで説明してきたことで、大切な事があります。
それは、「見返りを求めない」ということです。
子供に対して愛情を伝えることも、子供に寂しい気持ちにさせないように、手を振り続けることも、親がそうしたいからしているという状態が大切です。
そうでないと、続かないと思います。
例えば、子供に手を振っていて、子供が振り返してくれないからといって、「なんで、これだけ手を振っているのに、子供は手を振ってくれないんだ?」
なんて、感じるようであれば、逆に子供に対してプレッシャーを与えてしまうことになります。
それでは、子供に愛情を伝えるということも逆効果になってしまいます。
純粋な子供の愛情ではなく、子供から愛情を貰いたくてしていることになってしまうからです。
親の子供に対する愛情は無償の愛だと思っています。
何か見返りを求めるものではありません。
「私が手を振っているのだから、あなたも手を振りなさい!」となってしまうと、子供からしてみれば、ありがたくもなんともないですよね。
それなら、手を振ってくれなくていいんだけど。なんて思われてしまいますよ。
僕は心から、手を振りたくてやっています。
子供に対して、離れるのが寂しいですし、子供に対して、寂しい思いをしてほしくないという気持ちです。
子供への愛情を、いかに行動で表現するか?いかに子供に伝えるか?ということを心掛けています。そこに嘘があっては、なかなか続かないと思います。
やり続ける
最後に、これっていつまでするのかな?ということですが。
なんでもそうですが、僕は子供が止めてって言うまでは続けるようにしています。
幸い今のところ「止めて」とは言ってきませんので、まだ続けられるということです。
目的は、「子供に対して愛情を伝える」ことと、「子供に寂しい思いをさせない」ことですので、基本的に、こちらの判断での終了はあり得ないと思っています。
逆に、こういった目的でやっていることを、親の判断で止めることになれば、それは、子供からしてみれば、「子供に対する愛情が無くなった」と感じさせてしまいますし、「子供に寂しい思い」をさせてしまうことになります。
ですから、こちらから終了する判断はあり得ません。
子供が「もうやめてほしい」なんて言った時が止める時だと思っています。
子供も成長するにつれて、そういった事を恥ずかしがるようになる時が来るのかなとは思っています。ですから、そういったことをさせてくれる間は、今のうちに精一杯、愛情表現をしておきたいと思います。
子供の成長はあっという間です。
みなさんも、今を大切に、今ならできることを精一杯やってみてください。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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