主体性を持つ子供になってもらうために 子供が壁にぶつかっている時に、あえて手助けをしない子育て

ライオンの親子

子供が課題にぶつかった時の、親の関わり方は?

子育てをしていると、子供が課題にぶつかった時の、親のサポートについて、その家庭ごとで差があるなと感じます。

  1. 子供が課題にぶつかる前に、事前に課題を取り除いてあげる親
  2. 子供が課題にぶつかった時に、代わりに解決してあげる親
  3. 子供が課題にぶつかった時に、手助けをしながら共に解決をしてあげる親
  4. 子供が課題にぶつかった時に、アドバイスをしてあげて、解決に導いてあげる親
  5. 子供が課題にぶつかった時に、全く関わらず子供自身で解決させようとする親

大きく分けても、この5つくらいに分かれるのではないでしょうか?

また、その課題の内容によっても、関わり方が変わってくる場合もあると思います。では、いったい親の関わり方としては、どれが正解なのでしょうか?

1.子供が課題にぶつかる前に、事前に課題を取り除いてあげる親

この場合ですが、これだと子供自身は、自分が課題にぶつかっていることにすら気づいてないことになります。

親が手助けをしてくれている間は、全く壁のない人生を歩んでいると勘違いして、成長していくことになります。本人からすれば、順風満帆な人生ですね。

親としても、子供に不幸になってもらいたくない一心なのだと思いますし、よっぽど子供のことを気にしていないと、こんな行動はとれないと思います。

しかし、果たして、これで子供は幸せなのでしょうか?

困難に直面することのない人生が幸福かどうか?ということですが、一度も辛い思いをしない人生は幸せなのかもしれません。しかし、親のサポートにも限界があります。親のサポートが及ばない範囲もあるはずですし、何より通常であれば子供よりも親が先に亡くなってしまうはずです。

そうした時に、子供に自分で課題を解決することができるでしょうか?今まで課題に直面したことのない子供が、果たして自分で何かを解決することができるのでしょうか?

ある意味では、子供に課題を与えないということは、学校の宿題を代わりにやってあげるようなものです。さらに言うと、課題が発生する前に取り除くという行為は、学校から宿題が出ないように働きかけるようなものです。

子供の成長の機会を奪うことになりませんか?

2.子供が課題にぶつかった時に、代わりに解決してあげる親

これも、1に近いものですが、1との違いは、子供自身が課題があることを知っているかどうかです。こちらの場合は、子供が課題を認識しているにも関わらず、親が代わりに解決してあげるということです。

こちらの場合も、子供が自ら解決する場を奪ってしまうことになり、子供の成長する機会を奪うことになります。

ただし、1の時と違って、子供は課題があることを知っていますので、親が代わりに解決してくれているということも分かっていることになります。

すると、子供が何かあっても親が解決してくれると思うようになるということです。

困難に直面したときに、親が何とかしてくれると思うようになります。親への依存が高くなり、親がいないと何もできない子供になってしまいます。

3.子供が課題にぶつかった時に、手助けをしながら共に解決をしてあげる親

ここから、子供自身も課題の解決に関わることになります。

やはり子供の成長を第一に考えるのであれば、子供自身の課題に対しては、自分で解決するという機会を作ってあげることが大切です。

親が手助けしてあげることで、子供だけでは難しいような課題の場合でも、解決できるというメリットがあります。また、助けてもらうことで、親に対して感謝の気持ちであるとか、親から自分へ対する愛情を感じることができます。

子供の主体性を重んじる場合には、あくまでメインで解決するのは子供であるというスタンスでいくように注意する必要があります。親はサポートに徹してください。

親がメインで課題を解決してしまうと、子供の達成感も減ってしまいますし、そもそも、誰の課題なのか?ということになってしまいます。

宿題であれば、子供だけでは難しい問題を、親が考えてあげるということですね。

また、親と子供で共同作業をすることで、より親子の絆が深まることでしょう。

課題の困難度に応じて、こういった解決法も良いとは思います。

本読み

4.子供が課題にぶつかった時に、アドバイスをしてあげて、解決に導いてあげる親

さて、僕の子供に対する関わり方で、一番多いのは、このパターンです。

僕は、できるだけ子供の主体性を重んじたいと考えておりますので、子供の課題に対して、親が手助けすることは基本的にはありません。

ただし、課題の内容によります。どうしても子供だけでは解決できないと判断した場合は、3のパターンを取る場合もあります。

自分のことは、自分でするようにという教育方針です。

ただし、難しいことや、解決法が分からない場合に子供が助けを求めてくる場合もありますし、これは子供が自分で解決するのは難しそうだと判断した場合には、アドバイスをしてあげるようにしています。できるだけ自分で考えて解決するようにしてほしいので、ヒントだけをあげるということです。

宿題でいえば、まさにヒントをあげて、問題が解けるように導いてあげるということです。

例えば、子供が宿題が難しく、解けないといった場合でも、答えや解き方をそのまま教えてあげることはしません。少しずつヒントをあげて、自分で解決法を思いつくように導くようにしています。

この方法はたいへん根気がいります。

元々、子供にとって困難な課題ですので、やはりヒントを与えても、すぐに解決法を閃いてはくれません。少しずつ、少しずつ方向性を導いてあげる感じになります。

本当にいっそ答えを教えてあげたくなってしまいます。

でも、すぐに答えを教えてしまうと、同じ課題にぶつかった時に、解決できる力が付いていないと思います。その時の答えを記憶していて、解決できるということはあるかもしれませんが、それは、解決できる能力が身についたということではありません。

例えば、掛け算が分かっていない子供に、「3×3=」という問題が出たときに、掛け算の考え方を教えてあげないで、いきなり「3×3=9」という答えだけを教えてあげた場合に

次に「3×3=」という同じ問題が出たら、前回の記憶で「9」と答えることはできると思いますが、「4×4=」という問題が出た時には、掛け算の考え方を理解していないので答えることができないということです。

子供が自ら主体性を持って、自らの課題に取り組む姿勢を身につけるためにも、親はできるだけ手を出すべきではないと考えます。

しかし、子供がするよりも、親が手を出したほうが、手っ取り早いし、親にとっても楽なので、ついつい手助けをしてしまいがちですが、果たしてそれが、本当に子供の為になるのでしょうか?

僕は、子供が課題にぶつかった時に、できるだけ自分で解決できるように導いてあげるようにしています。どれだけ時間がかかっても、どれだけ親に負担がかかっても、それが子供の成長にとって一番だと信じているからです。

みなさんはどうでしょうか?

子供の課題を代わりにやってあげてませんか?それは、時間をかけるのが面倒くさいからではありませんか?

やってあげるのは、本当に子供のためでしょうか?それとも、親のためでしょうか?親が子供を導くことが面倒くさいから、代わりにやってあげているだけではありませんか?

子供の為になるのは、どうすることかを考えてみてはいかがでしょうか?

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5.子供が課題にぶつかった時に、全く関わらず子供自身で解決させようとする親

最後は、全く関わらないという親の場合です。

このパターンには、どうして関わらないのか?によって、その性質が全く変わってしまいます。

子供の主体性に任せている場合

1つ目は、先ほどの4と同様に、子供の主体性を重んじるために、親が手出しをしないという場合です。

4よりも、さらに子供が自ら解決する力が付くようになります。

ただし、注意することは、子供が一人で解決できない課題である場合に、子供が失敗をしてしまうということです。それを良しとするのか、どうか?という所も考えなくてはいけません。

考え方としては、「あえて、失敗体験をしてもらう」という考え方もあります。人間は成功よりも失敗から学ぶことが多いと言いますので、子供のうちから失敗体験をするということは、経験として成長するための一歩としては良いと思います。

子供のうちで体験する失敗は、そこまで大きいものではない場合が多いです。

そして、失敗をしないほうが良い課題の場合は、自分でやらせてみて、解決できそうになければ、4や3にシフトするという方法もあります。

僕もよくやるパターンです。

この場合は、子供自身にやらせてみせますが、見守りが必要です。そして、解決しそうにないと判断した時にアドバイスを与えたり、手助けをしたりするようにします。

こうすることで、自分で解決できそうな場合は、自分一人で解決することができますし、そうでなくても最悪の失敗するということは避けられることができます。

ただ単に子供をほったらかしにしている場合

課題解決に全く関わらない親の2つ目のパターンは、子供自体に関わっていないだけの場合です。

こちらは育児としては最悪です。ただの放置です。

子供が課題にぶつかろうが、親には関係ないという考え方です。想像できませんが、残念ながらこういった考え方の親もいるということです。

子供に対する愛情がないといった面では、一番良くないパターンですね。育児放棄になっていないか心配です。

ただし、その他の育児に関しては、きちんとしていると仮定すれば、子供の主体性を身につけさせるという面では良いと思います。ある意味で反面教師ですね。

親が頼りにならないから、子供が自ら解決するしかない環境にいるわけです。自分で解決しないことには、どうしようもないわけですから、嫌でも解決する能力が身に付きます。

鳥かご

親が先回りして手助けすることは、子供の成長を妨げます

さて、あなたは親として、どのパターンで子供に関わっていますか?

あまり、親が子供のことを、いろいろと先回りして解決してしまうと、子供が自ら課題を解決する能力が身につかないことになってしまいます。

本当に子供の事を思うのであれば、子供には将来、課題にぶつかった時にも解決できるように、あえて手助けしないという選択も必要です。

子供にとっては、まだまだいろんな事が困難です。初めから何でもできる人間なんていません。「まだ、やったことがないから」「まだ、それは難しいから」・・・そういった理由で子供が課題を解決するチャンスを奪っていませんか?

初めはうまくできなくたっていいんです。誰だって初めは初心者なんですから。僕たち親は見守ってあげればいいんです。

先回りして、子供の課題を代わりに解決してしまうと、子供が成長するチャンスを奪ってしまいます。

ぜひ、子供たちに成長するチャンスを、たくさん与えてあげましょう!

最後までご覧いただきありがとうございます。

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