僕が子供に対して言わないように心掛けている言葉
僕には2人の子供がいます。
子育てをする上で、自分なりに子供の成長を考えて、子供とコミュニケーションを取るようにしていますが、普段から他の親御さんと接する中で、親が子供に対して、言ってしまいがちで、それはよろしくないなと感じることがありますので、少し紹介したいと思います。
子育て中のみなさんや、これから子育てをすることになるみなさんに、参考にしていただければと思います。
大人になったら分かるから
まずは、この言葉です。
「大人になったら、分かるから」
どうでしょうか?みなさんは自分の子供に対して、使っていませんか?
感覚的に、よく大人が言っている気がします。自分が子供の時も周りの親が言っていたような記憶があります。
幸い、僕の親はこういったことは言わなかったと思います。遠い昔なので、記憶にないだけかもしれませんが。
シチュエーションとしては、自分の子供が質問してきたときに、こういって答える親がいると思います。そして、質問が答えにくいような時に多いのかなと思います。
こうやって答える時には、大きく2つのパターンがあります。
1つは「その答えを子供に教えたくない時」です。
よくあるパターンとして、性的な質問であるとかでしょうか?親が答えることをためらって、こうして答えるパターンですね。
「子供はどうやって産まれるの?」とか「赤ちゃんはどうやってできるの?」といった質問に対して、親が答えに困ってしまい、とっさに「それは、大人になったら分かるよ」と言ってしまうのです。
この答えの何がNGなのでしょうか?
まず、子供は好奇心で本当に気になって質問をしてきています。今知りたいから質問をしているのです。それなのに、「大人になるまで答えが分からない」となると、自分が答えが分かるのは、ずいぶんと先のことになってしまいます。
知りたいことが、分からない。
大人は子供の好奇心を伸ばしてあげるべきです。好奇心は知りたいという心です。何かの知識を学習しようとする意欲です。
学習する意欲があるにも関わらず、「それは、大人になるまで分からない」と言ってしまえば、好奇心を伸ばす機会を奪ってしまうことになります。
そういったことが繰り返されると、その子供は好奇心をなくしてしまいます。「どうせ、分からない」と学ぼうとすることを諦めてしまいます。
子供がせっかく、自ら学びたいと思ってくれているのです。こんなチャンスはありません。ぜひやる気を伸ばすようにしてあげたいものです。
僕はどんな内容でも質問をされた場合は、答えるようにしています。そして、答えるにしても、すぐに答えを教えてあげると、自ら考える機会を奪ってしまいますので、少しずつヒントを与えながら、一緒に考えるようにしています。
こうすることで、子供の知的好奇心を伸ばすことができます。実際に僕の子供はいろんなことに興味を持って、「どうして?」と聞いてきます。基本的に僕の基準では答えにくい質問はありません。前述の「赤ちゃんはどうやってできるの?」なども、きちんと答えてあげています。
ちなみにこうした質問は、動物に例えると答えやすいです。動物の生命の誕生みたいな動画を見せてあげてもいいかもしれません。その際も、すぐに答えを教えるのではなく、自分で考えさせるようにすると、より学びが深まります。
2つめのパターンとしては、「親が答えを知らない時」です。
答えが分からないので、ごまかすために「大人になったら分かるよ」と言って、その場をやり過ごすということです。
こちらも、先ほどと同様に、子供の知的好奇心を奪うということは一緒です。
さらに、こちらの場合は、親が子供に対して嘘を言っていることになります。自分が分からないだけなのに、責任を子供に転嫁しています。責任逃れですね。
おそらく多くの親が子供に対して「嘘はいけない」と教えているはずですが、その親が自ら子供に嘘をつくなんて、よくないですね。
この場合はどうすれば良いのか?とても簡単です。「分からない」と認めれば良いのです。
大人はプライドが高いので、子供に対して「分からない」と言う事が、恥ずかしいと感じてしまうものですが、何でも知っている人間なんていません。分からないことがあっても、恥ずべきことではありません。
ただし、この場合は「分からない」で終わらせてはいけません。子供が好奇心を持って質問をしてきてくれているのに、「分からない」ばかりだと、やがて質問をしてくれなくなります。「この親に聞いても解決しない」と気づかれてしまうからです。子供は親が思うよりも賢いです。「この人は何も知らない」なんて、すぐに気づかれてしまいます。
では、どうすれば良いのか?
「分からないから、一緒に考えよう」
こうすれば良いのです。そうして、親子で分からないことを調べて、解決する。子供は親と協力しながら、自分で考えて、主体的に疑問に思うことを解決しようとします。こうすることで、より深い学びに結び付けることができます。また、親子のコミュニケーションを取ることもできます。そうすれば、子供にとっても、親が一緒に考えてくれているということで、親のありがたみを感じることができます。
このように、子供の好奇心を潰すような、言葉は避けるべきです。子供は好奇心が旺盛で、いろんな事を知りたいと思っています。そうです、子供はもともと学ぶ意欲を持っていのです。それを大人たちが潰してしまうのです。
それなのに、「うちの子供は勉強をしたがらない」なんて言っていませんか?
もっと大人になりなさい
これも、周囲の親がよく言っている気がします。
先ほどと真逆の言い分ですね。
子供に対して、大人であることを求めているのです。しかし、子供は子供です。大人ではありません。
子供に対して、「大人になりなさい」は無理なことです。だって子供なんですもの。
これは、何か子供が聞き分けが無いときなどに、言ってしまいがちです。わがままを言う子供に対して「わがまま言わないの!もっと、大人になりなさい!」といったように。
さて、この言葉ですが、まず子供は「大人になりなさい」と言われても、どうすれば良いのか分かりません。そもそも、いきなり大人になることなんてできません。なので、例え子供が悪いことをしたとしても、「大人になりなさい」と叱っても、何も解決しません。「なれないものになれ」と言われているのですから、子供は何を直せばいいのか分かりません。
子供に対して、何か改善を求めるのであれば、具体的に伝えなくてはいけません。「○○がいけないから、もっと△△するようにしようか?」といった具合に。
具体的な言葉で伝えることで、子供はより明確に何を直せばよいのか?何がいけなかったのか?を理解することになります。
こういったことを言ってしまいがちな親
そして、「もっと大人になりなさい」という親が、先ほどの「大人になったら分かるから」と言っている場合もよくあります。基本的にこういったフレーズを使う人は、似たような事を言ってしまいがちです。
この場合、一方では自らの子供に対して、「大人になること」を求めているにも関わらず、他方では「大人でない」から分からないと言っているのです。矛盾していますね。
その場しのぎで、言葉をチョイスしてしまっているために、自分の言葉に一貫性がなくなってしまうのです。
子供に対して、親の都合のいいように「大人扱い」と「子供扱い」を使い分けているのです。子供はみなさんが思っているよりも、ずっと賢いです。そして、純粋です。
こうした、矛盾には子供は気づいてしまいます。そして、言っていることが一貫性がないと悟り、説得力がなくなってしまいます。
そうすると、子供は親に対して、上辺だけ言う事を聞いていればいいと思います。心からいう事を聞かなくなります。というよりは聞くことができなくなります。その時々で求めるものが違うのですから。
子供に対して、何か伝える時は、親として子供に何を求めるのか、一貫した方針を持っている必要があります。自分の中で方針が決まっていれば、その時々でブレないで、子供に対して接することができるようになります。
あの時はこう言ったのに、今度は違うことを言っている。となれば、子供は何を聞けばよいのか分からなくなります。子供を導いてあげるためにも、親が一貫した態度で、子供の道を示してあげましょう。
最後までご覧いただきありがとうございます。
主体性を持つ子供になってもらうために 子供が壁にぶつかっている時に、あえて手助けをしない子育て