子供の友達を送り迎えしてよいのか?自分の子供以外を送迎することについての責任

交通事故

子供が保育園や幼稚園、小学校に通っている時に、行事やお出かけの事情、雨が降っているなどといった理由で子供を車で送迎することもあるかと思います。

そういった時に、子供の友達が「一緒に乗せてちょうだい」と言ってきたときに、みなさんはどういった対応をしているでしょうか?

特に何も考えずに乗せていますか?

それとも、他の子供を乗せるのはちょっと・・・と思い、断っていますか?

逆に自分の子供が、友達の親から「乗っていく?」と言われることもあるかもしれません。

そういった子供を車で送迎することについて、考えてみたいと思います。

ほかの子供は絶対に乗せない

まず、僕の場合ですが、自分の子供を送迎する状況で、他の子供(自分の子供の友達)が「一緒に乗せてください」と言ってきても絶対に乗せません。

「車に同乗させる」ということは、その子供の命を預かるという事です。

車に同乗していて、仮に交通事故に遭ってしまったら、同乗者はケガをしてしまうかもしれません。もっと言えば、命を落としてしまう可能性だってあります。

「安全運転すればいい?」

「すぐ近くだから大丈夫?」

残念ながら、この世界に絶対はありません。

確かに、交通事故に遭う確率は低いかもしれません。そうやって送迎をしていても、結局、事故に遭わない人のほうが多いはずです。

それでも、交通事故に遭う人も、どこかにいる訳です。それがあなたではないとは、言い切れません。

ところで、人間は心理的に「正常バイアス」というものが心に働いています。

これは人間が精神の安定を図るための心理的な作用で、例えば「この世界のどこかで事故は起こっているが、自分には起こらない」といったように、危険やピンチといったものが自分のところには起こりえないと考えてしまう心理のことを言います。

これにより、多くの人は、世界のどこかで交通事故で亡くなっている人が大勢いると知っていながらも、それは自分ではないと思い込んでいます。

簡単に言うと「平和ボケ」というやつですね。

ということで、多くの親たちは「交通事故になんて遭うはずがない」と思い込んでいます。

残念ながら現代の日本においては、交通事故はゼロにはなりませんので、交通事故に遭う確率は車を運転する限りゼロではありません。誰にだって起こる可能性があるのです。

23世紀になって、自動運転が発達し、絶対にぶつからない車が開発されるまで待ちましょう。

どんなに気を付けても交通事故を避けることはできない

「安全運転するから大丈夫」

本当にそうでしょうか?

確かに、人様の子供を同乗させていれば、普段よりも意識して安全運転を心掛けているかもしれません。むしろ、そうあるべきであると思います。

ところで、僕自身も交通事故に遭ったことがあります。

一度は、朝の通勤中に直進していたところを、左側の小道から飛び出してきた車に横からぶつけられました。この時は通勤中なので、運転手の僕一人が乗っていただけでした。幸いケガはありませんでしたが、車は廃車になりました。

二度目は、自分の子供を習い事の送り迎えをしていた時です。大きな国道を直進していたところ、信号待ちで後ろから追突されました。

子供は後部座席に乗っていましたが、幸いケガはありませんでした。ですが、運転手の僕と、助手席に乗っていたパートナーはむち打ち症になって、しばらく通院をしました。

さて、この2つの事故は僕が安全運転をしていれば、防げたのでしょうか?

1つめは、気を付ければあるいは防げたと言われるかもしれませんが、広い道路を直進中でこちらが優先になります。一方相手側は、こちらの道路に侵入する際に一時停止をしていて、僕の車が通りすぎるタイミングで急発進してきました。自分としては避けることは難しかったと思います。

2つめは信号待ちをしていたところを後ろから追突されていますので、完全に避けることは不可能です。

このように、どれだけ自分が、運転手が安全運転を心掛けていたとしても、もらい事故ということがあります。いくら自分が気を付けても、相手が起こした事故に巻き込まれることがある以上は、完全に事故に遭わないということはできないことです。

インポッシブルです。

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事故に遭った時の責任は?

では、万が一、事故に遭ってしまった時には、責任はどうなるのでしょうか?

車を運転して事故に遭う以上は、全て運転手の責任となります。

仮に、子供の友達が同乗していて、事故によりケガをしてしまった場合には、運転手に賠償責任が生じてしまいます。

車の保険では「人身傷害保険」といったもので、ケガや死亡についての補償をすることになります。

ただし、先ほどの僕の事例のように、相手にぶつけられた時には、相手側の過失によって、相手からも補償されることになります。

それでも、運転中の事故は運転手の責任ですので、果たして、他人の子供の命を預かる覚悟ができているのか?ということになります。

僕はできていません。ですから、絶対に乗せません。

仮に乗せるとしても、相手の親には了承を得ておきましょう。というか、そもそもこちらから切り出すものではないと思いますが、相手が何かの事情でお願いしてくるようなことだと思います。

僕の子供は、小学校の帰りに他の親に「乗せて行ってあげようか?」と言われることがあり、そのまま乗せてもらったことがありました。これは親の教育不足でしたので、僕の責任ですが、子供には説明をして、次からは自分の親以外の車に勝手に乗らないようにと教えています。

他人の子供を「乗せて行ってあげようか?」と言ってくる親御さん。

好意で言ってくれているのでしょうが、残念ながら配慮が足りません。「もしも何かあったら、責任を取れるのか?」という視点が欠けています。

これを「有難迷惑」と言います。

「雨が降っているからかわいそう」

「ついでだから一緒に連れて行ってあげよう」

このような、その場だけの一時的な感情で、全体を見れていない人が「善意」というものを履き違えて、独りよがりな「善意」を押し付けているかもしれません。

もういちど、よく考えてみましょう。

もしもの時には、自分は責任を取れるのか?

それが、本当に相手のためになるのか?

そもそも、親が「送迎したほうがいい」と考えているのであれば、自分で送迎するはずです。

あなたのその善意は、相手のためですか?それとも、自分のためですか?

自分の自己満足のために、善意を押し付けていませんか?

最後までご覧いただきありがとうございます。

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