子供を持つ親で、子育てが大変と言う人は少なくありません。
しかし、みなさん子供を産むにあたって、ある程度、事前に知識として、また、先輩ママさんや先輩パパさんからの話を聞いたりして、あるいは、育児書で勉強して、育児がたいへんということは分かっているかと思います。
程度の差はあれ、「育児なんて余裕でできるさ!」「全然平気でしょ!?」なんて思って、子供を産む人はほとんどいないでしょうから、「育児はたいへん」ということを知りながら、子供を産んでいるはずですよね。
それでも、いざ産み、育てるなかで、「子育ては大変」と言って、半ば育児ノイローゼのような状態に追い込まれてしまう親は、なぜ産むという選択をしたのでしょうか?
僕が育児をするなかで、感じたことをお伝えしたいと思います。
目次
そもそも、どうして子育てが大変なのか?
子育てを大変と感じる親にとって、その理由は様々です。
しかし、当然、中には大変と感じていない親がいることも事実です。いったいこの差はなんでしょうか?単純に性格の違いなのか?何か環境が違うのか?
パートナーの協力が得られない
この日本という国では、昔よりかは、いくらか改善されてきているとはいえ、まだまだ「母親が育児をするもの」といった固定概念が根強く残っています。
女性が家事や育児を、男性が仕事をといった、化石になりそうな考え方が、まだまだ社会に残っています。
そういった中で、子供が産まれたら、母親が育児休業を取って、仕事を休み、育児に専念して、父親は働いて、仕事が忙しいなどと理由をつけて、育児に協力的でないというシチュエーションはよくあることです。
そうした中で、いわゆるワンオペ育児に陥り、母親が育児の負担を一人で抱えることにより、ストレスが重なり、子育てが大変と感じるようになるわけです。
頼れる人がいない
パートナーが協力してくれないこともいけませんが、もし、自分の親が近所にいれば、協力をしてもらうこともできるはずです。
また、関係性にもよりますが、パートナーの両親にも、協力を頼めるようであれば、協力をしてもらうことができるかもしれません。
しかし、こういった祖父母が近くにいない、またはお願いをできない関係性の場合、他にもママ友などといった、協力をお願いできる人が周囲にいない場合は、結果、常に一人で育児をする必要があり、負担が大きくなってしまいます。
想像していたより大変だった
そして、子供を産む前に、ある程度は子育てが大変ということは理解して、子供を産んでいるはずですが、事前に人から聞いたり、参考書を読んだりして、分かっているつもりになっていても、実際に子育てをしてみると、予想していたよりも大変だったということがあるかもしれません。
やはり、自分で実際に体験することは、違うものです。
「こんなはずじゃなかった」なんてことになっているのかもしれません。
すでに子育てをしている人であれば、理解できるでしょうが、子供は私たち大人の想像を超えてきます。
赤ちゃんのころであれば、安全のために四六時中目を離せませんし、夜泣きをすれば、親が寝る時間も取れません。常に泣いては抱っこ、泣いては抱っこの繰り返しです。いつでも、ウンチをしますし、そうなれば、おむつを替えて、おしりを拭いてあげる必要があります。
大きくなって、歩けるようになると、行動範囲が広がりますので、今まで以上に危険から守ってあげる必要があります。重心が高くバランスが悪いので、よく転びますし、食事は大人と別に薄味で用意してあげる必要があります。
このように言葉にしてみれば、「ああそうか」と思えますが、実際に起こらないと分からないものです。そして、子育てというものがどれだけのものかを予想できていなかった時に「大変だ」となるのです。
自分時間がなくなる
これも、想像ができていなかったという事に関連するかもしれませんが、子供ができたら、子供中心の時間になります。何をするにしても、子供を優先するようになります。
そういった中で、親の趣味であるとか、子供が産まれる前には、できていたことが、できなくなります。
これも、先ほどの協力者がいるかどうかで、実際に子育てを誰かに任せて、自分の時間を作るということができるのか?という事になります。
子供ができると、家族のスケジュールが全て、子供中心になってきます。子供のスケジュールを優先させるために、親の自分時間というものは、ほとんど無くなってしまいます。
特に多趣味の人にとっては、辛いことになるでしょう。
僕の場合は、育児が趣味なので、何も問題はありませんが。むしろ、子育ての時間をもっと取らなくてはと感じてしまいます。
子育てが大変と言う親は考えが甘い?
このように、子育てはいろいろと大変ですね。
それでは、なぜ子供を産むのでしょうか?
子育ては大変と知りながら、なぜ世の親たちは、子供を産み育てるのでしょうか?
「子育てが大変だ」と愚痴をこぼす親がいると、「それなら産まなければよかったじゃないか?」と非難する言葉を聞くことがあります。
確かにそれも一理あるかと思います。
子育てが大変だと言う親は、ひょっとして、産む前の段階で、子育てをする自分をイメージできていなかったのかもしれません。それとも、子供ができるという輝かしいイメージが先行して、子育ての苦労や大変さを想像できていなかったのかもしれません。
そういった意味では、「考えが甘いのではないか?」との非難する気持ちもわかる気がします。
または、子供を産み育てるという事に関して、親たちが覚悟ができていなかったのかもしれません。
子育てはひとつの命を預かる行為です。軽い気持ちで子育てはできません。子供を産めば、後からキャンセルはできません。
しっかりと、自分たちに育てられるのか、考えて、覚悟を決めて、産むという選択をするべきです。
ですが、一方で「子育ては大変だ」という親に対して、そこまで目くじらを立てて非難することもないとは思います。ちょっと愚痴っているだけなのだと思います。
愚痴ることも許されないようであれば、それこそストレスが溜まってしまいます。愚痴ることで、子育てがうまく行くのであれば、それもありなのかなって思います。
子育ては喜びである
僕の場合は、子育ては大変なものではありませんでした。当然、体力的に疲れることや、悩むこともたくさんありますが、大変と感じることはありません。
僕自身、子供ができるまでは、自分が生きている意味なんて分からずに、自分の事しか考えていないちっぽけな人間でした。
毎日のように流れる、暗いニュースを見ては、人間不信になっては、人類に明るい未来なんて見えなくなっていました。
でも、子供ができて、僕の人生は変わりました。
子供ができて、自分はこの子たちを育てるという、生きる意味を与えられました。ちっぽけだった僕の人生を明るいものに変えてくれました。
「誰かのために命を懸ける」なんて、マンガの中だけだと思っていました。でも、子供ができて、この子たちのためなら命を懸けられると、本気で思えました。
自分が産まれてきた理由は、この子たちを育てるためなんだと、そう思います。
だから、僕にとっては子育ては大変なものではありません。なぜ産むのか?それは、こんなにも幸せになれるからです。自分の生きる意味を見いだせるからです。
僕にとっては、それが全てです。
親に感謝?子に感謝?
「育ててあげて、感謝しなさい」
こんなことを我が子に対して言う親がいます。
子供にしてみれば、産んでくれと頼んだ覚えはありません。
子供を育てるのは、親の義務です。親の責任です。育てて当たり前のことに、感謝を強いるのはなぜでしょうか?
「ここまで、育ててあげたのに」
してあげた?自分が産んだ子供に対して、自分が育てる義務を忘れて、育てたことに見返りを求めるのはおかしいですね。
育ててあげたことに感謝を求める前に、産まれてきてくれたことに感謝をするべきです。
僕は子供たちが自分の子供として産まれてきてくれてありがとうの気持ちしかありません。
僕に生きる意味を与えてくれてありがとう。
幸せをありがとう。
元気に育ってくれて、ありがとう。
子供に対して感謝の気持ちを持つ。そうすれば、子育てはもっと楽しいものになるのかもしれません。子供の成長を喜び、楽しむ。これは、子供を持つ親の特権です。
ぜひ皆さんも、子育てを楽しんでみてください。
最後までご覧いただきありがとうございます。
コーヒーをゆっくり飲む時間が幸せ?子育てでゆっくりできないと嘆く親が見落としている幸せの概念