僕には2人の子供がいて、そのうち上の子供がとても慎重な性格をしています。
慎重=臆病と捉われることで、周りから「ビビり」とバカにされることもあります。
みなさんも子供が臆病だったときに、
「臆病だな!」「そんなこと怖くないよ!」「それくらいたいしたことない!」といったように、臆病であることが悪いこととして、子供に接していませんか?
僕が子育てをする中で、そういった親が多いように思います。
多いというより、そうでない親を自分以外では見たことがありません。
僕は子供が臆病な行動をした時に、褒めています。
「臆病なことを、何を褒めることがあるのか?」なんて、「臆病はいけないこと」と思い込んでいる人は思うかもしれません。
僕がどうして、褒めているのか?何を褒めているのかを説明したいと思います。
慎重=臆病なことは才能です
僕の子供は、とても怖がりで、慎重です。
家にいると、ちゃんとドアの鍵がしまっているか気になります。夜になると、家の中が覗かれないようにカーテンを閉めて回ります。絆創膏を剥がすときも、痛くないか気になって、なかなか剥がせません。
そんな時に、他の親御さんを見ていると、
「そんなことで怖がるな!」
「いちいち気にしすぎだ!」
といったように、臆病な子供が悪いことのように、子供に対して、臆病であることをやめるように言い聞かせています。
でも、僕はそういった子供の行動を見た時に、
「ちゃんと気が付いてすごいね」
「気を付けれて偉いね」
といったように、臆病であることを褒めています。どうして褒めるのか?臆病な事は才能だからです。
いったい何が才能なのか?
臆病という事は、何かを人よりも恐れているということですね。
これは、これから自分に起こるかもしれないことを恐れているということです。
「玄関のカギを開けっ放しだと、誰か泥棒が家に入ってくるかもしれない」
「カーテンを開けていると、悪い人から家の中を覗かれるかもしれない」
といったように、これから起こる悪い出来事を想像して、それを事前に防ごうとしているのです。
つまり、想像力が豊かでないと、臆病にはなれません。これから起こることを予想して、事前に対策を立てる力があるということです。
サバイバルだと最後まで生き残る
このように、臆病なことは危険を察知する力が優れているということです。
現代の日本においては、みんな平和ボケしてしまって、自分に対して危険な事は起こらないと思い込んでいます。だから、こうした臆病であることを、ある意味で馬鹿にしているわけです。
しかし、サバイバルな世界では、こうした危機察知能力が優れていないと、生き残ることができません。
いかに、事前に危険を予測して、生存する可能性が高い行動をとれるか?サバイバルな世界では、最も重要な能力であるといえます。
いや。サバイバルな世界になんて行かないし。そんな能力なんて必要ないよ。
確かに、この日本で生活している限り、サバイバルな世界に生きることは、そうはないと思います。
臆病なことを馬鹿にしている親は、平和ボケしているのだと言えます。こうした能力が必要ないと感じているのでしょうから。
しかし、実はこうした能力は何もサバイバルにだけ必要な能力ではありません。
事前に問題が起こる可能性を予測して対策を立てる。これは「課題発見能力」と言われるものです。実はこれからの教育において、とても重要と言われている能力でもあります。
僕たちが学校で習っていた時代は、出された問題を解くことを求められていましたが、現代においてはグローバルに活躍できる人材が求められています。
自ら課題を発見し、そして対策を立てることができることが必要とされています。そして、教育もそういった方向に進んでいるのです。
臆病者が、危険を予測し、それに対して対策を立てるということは、まさに課題発見の力だと言えます。いったい自分に起こる可能性のあるものは何かを考え、それに対して最適な対策を立てる。
課題を発見し、それに対して対策を立てるということですね。
臆病な子供は、これが自然にできています。これってすごいことじゃないですか?子供のうちから、自分に起こりうる出来事を何手も先を予測して、それを防ぐためには、どうすればよいのか?を対策を立てるわけです。
だから僕は子供を褒める
臆病な子供を馬鹿にしてはいけません。
何事もその子の才能です。馬鹿にされた時から、それは才能でなくなってしまいます。
子供の才能を大人が摘んでしまうのです。才能を伸ばしてあげることが、親の務めだと思っています。
「すごいね。よく気づくね」「気を付けれて偉いね!」
だから、僕は子供を褒めます。長所と短所は裏返しです。人から見たら短所に見えることでも、見方を変えれば、見る角度を変えれば、長所であったりします。
短絡的に、子供の行動や性格を否定してはいけません。まずはそれにどういったメリットやいいことがあるかを見つけようと努力をしてください。子供の行動や性格を見る時に「けなす理由」を捜すのではなくて、「褒める理由」を捜してあげてください。
けなそうと思って見ていると、悪いことしか思い浮かびません。逆に、「褒めよう」と思って見ていると、いろんな長所が見えてきます。
一度けなしてしまうと、その才能は枯れてしまいます。子供がそれを育てようと思わなくなるからです。どれだけ才能があったとしても、一度けなされてしまうと、その才能が恥ずかしいことだと思い込んでしまいます。そうすると、その才能を伸ばそうとは思わなくなってしまいます。
でも、褒めてあげれば、どんどん伸びていくでしょう。子供が嬉しくなるからです。もっと褒められたいと思って、伸ばそうとします。褒められることで、自信もつくことでしょう。
臆病なことは才能です。
何だってその子の才能です。
伸ばすも潰すも周りの大人次第です。
あなたは才能を伸ばす親ですか?潰す親ですか?
最後までご覧いただきありがとうございます。
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