思春期の子供に対する接し方 親の気持ちを優先していると子供の気持ちが離れていきます

割れガラス

思春期の子供は、精神的にとてもデリケートですね。

今までは、大丈夫だったことでも、ちょっとのことで、腹を立てたり、親に対しても反発をしたりしてきます。

それは精神的に成長している証でもあるのですが、親が子供の心の成長について行けてないと、接し方に苦労することもあります。

「えっ!?こんなことで怒るの?」

なんて経験ないでしょうか?

思春期の子供は、心も子供から大人へと成長している過程で、小さい頃と比べると、自分でいろいろと考えたり、自己主張をできるようになったりしていきます。

親としても、いつまでも、子供扱いしないで、一人の人間として接するようにしたいものです。

子供が母親に対して反発していた

さて、ここで、僕の家庭での出来事を事例に紹介したいと思います。

中学生になった長男と、僕のパートナー(つまり子供のお母さん)との間でのお話です。

ある日、学校から帰ってきた子供が、とても不機嫌で、落ち込んでいる様子であったので、お母さんは「何か学校で嫌なことがあったのでは?」と思って、子供に何があったか尋ねます。

しかし、子供は答えようとしません。

それどころか、「もう、学校に行きたくない」と言い出してしまいました。

「これは、ひょっとして、いじめにでも遭っているのかもしれない」

母親は、余計に心配になります。

母親は、もう一度、やさしく何があったのか話すように子供に聞いてみました。すると・・・

「ママのことだよ」

子供が答えます。

「えっ!?」

予想だにしていない回答に、驚きを隠せない母親。

そうです。機嫌の悪い原因は、母親にあったのでした。

てっきり学校で何かあったのかと思っていた母親でしたので、これには、びっくりしていました。

子供扱いと大人扱いを自分の都合で使い分けている親は子供から信頼されなくなると思う

内緒話

母親の何が子供の機嫌を損ねたのか?

お母さんは、子供に嫌な気持ちになった理由を聞いてみました。

すると、子供は理由を教えてくれました。

その日、お母さんは用事があって、中学校の近くに行くことがありました。

ちょうど下校の時間帯だったので、下校する生徒たちが通りがかります。

お母さんは、下校中の生徒たちに挨拶をします。

「こんにちは」

生徒たちは、返事を返してくれます。

「こんにちは」

そして、ちょうど友達と一緒に下校している我が子も通りがかったので、同じように挨拶をします。

「こんにちは」

「こんにちは」

一緒に帰っている友達は、挨拶をしてくれましたが、我が子だけが返事をしません。無視をして通り過ぎていきます。

挨拶を返さない我が子に対して、母親はこう言いました。

「思春期かな?」

一緒に帰っている友達が注意をします。

「お母さんに挨拶しないと」

通りがかった他の生徒は、そのやり取りを聞いて笑っています。

・・・・。

どうでしょうか?

これが、子供が嫌な気持ちなった理由です。

みなさんは共感できますか?

ちなみに、僕の子供は家にいる時は、甘えん坊で、母親によく甘えています。

それが、外で母親とあった時に無視をされるというギャップで、母親は違和感を感じて、このような発言をしてしまったようです。

子供にしてみれば、友達や他の生徒のいる所で、笑い者にされて、恥ずかしい思いをしたことが嫌な気分だったということです。

確かに母親が下校中のところに現れて、友達といる前で、話しかけられるというのは、年頃の子供にとっては照れくさいものかもしれません。

さらに、そのことを友達の前で、からかわれたような事を言われて、周りの生徒たちから、笑われることになったので、それは恥ずかしいことだったのでしょうね。

子供の気持ちに気づいてあげられるか?

さて、母親は、まさかその事で、子供が嫌な気持ちになっている。怒っているなんて思いもよりませんでした。

成長期の子供の心というのは繊細です。

相手の事を理解するためには、相手が何に対して喜ぶのかよりも、何に対して怒るのかを知れと言います。

子供に対しても、子供がいったい、どういったことに怒りを感じるのか?どういったことを嫌に思うのかを理解する必要があります。

僕の子供の事例では、

「そんなことで、いちいち怒るなよ」

と言いたくなるかもしれません。

しかし、子供にとっては、とても嫌なことだったのです。

子供が家庭では、親に甘えてくるからといって、外でも同じようにするべきというのは、親のエゴです。

誰だって、時と場所によって、自分の態度や、振る舞いを変えているはずです。

それは、社会に出るうえでも大切なことです。

大人だって、家族に対するときと、会社の同僚に対するときでは、態度が違うかと思います。

当たり前のことなんですね。

ですから、子供が、友達といる時と、家族といる時とで、態度が違うことも、当然のことです。

それを、どこでも同じように振舞うように強制することは、親の横暴です。

それを求めるのであれば、逆に、家でも甘えてくれなくなるでしょうね。

親からしてみれば、家族といる時の子供しか知らないわけですから、友達といる時の子供の違いに驚いてしまうのも無理はありません。

しかし、それは当たり前のことです。

しっかりと受け入れて、理解してあげないといけません。

子供の居場所を壊さないようにしてあげなくてはいけません。

相手の気持ちになってみる。それは難しいことです。

相手が何を考えているなんて、どうやっても分からないからです。

それでも、僕たちは、想像することができます。

どういったことをすれば、相手が嫌がるのか?

想像してみてください。

それは、相手の事を分かろうとする行為です。

まずは、理解しようとする意志が大切です。

「そんなことを気にするな」

と笑い飛ばすのではなく、

「そんなことでも気になるんだね」

とくみ取ることです。

子供のことを理解しようとする行為によって、子供との信頼関係を築くことができます。

「自分のことを考えてくれている」

と子供に伝わることになります。

そうすれば、子供が心を開いてくれるはずです。

思春期だから。で終わらせるのではなくて、どうしてそんな気持ちになっているのかを考えてみてあげてください。

最後までご覧いただきありがとうございます。

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