皆さんは「イクメン」と聞いて、何を感じますか?
僕は「イクメン」と呼ばれることに違和感を感じています。まず、「イクメン」とは育児をする父親たちの事を指している呼称であり、僕が育児をしているころから、よく使われるようになったと感じます。
「イクメン」とは、育児をしている父親を褒める意味で使われることが多く、褒められること自体はたいへんありがたいことなのですが、父親である僕が自分の子供たちを育てることは当たり前のことであり、それに対して、いかにも素晴らしいことをしているかのような扱いを受けることに違和感を感じていました。
しかも僕には妻がいるため、育児は妻と2人の二人三脚で行っており、妻のほうが僕よりもはるかに多い時間を育児に費やしていますが、妻が「イクメン」(女性なので「イクウーメン」?)と呼ばれることはありません。
母親である妻の育児に対して、褒めてくれる人たちはいたとしても、父親である僕への扱いに比べると小さいものです。妻のほうが多く育児に携わっているにもかかわらず。
親が育児をすることは当たり前
僕の家族構成は、夫婦と子供2人の4人家族です。結婚してから、子供たちを授かり、夫婦二人三脚で子供たちを育てています。
妻は子供が産まれるまでは、パートタイムで働いていたのですが、子供が産まれてからは仕事を辞めて専業主婦として、家庭を支えてくれていました。子供たちが幼稚園に行くようになってからは、短時間のパートタイムで働いています。
僕は正社員として働きながら、仕事から帰ってから、そして休日にはできるだけ子供たちと一緒にいるようにしています。
と、いうよりは自分が子供たちといることが好きなので、空いている時間はできるだけ子供たちと一緒にいようとしていました。
休日には料理もしますし、子供たちがまだ赤ん坊のころは、子供が泣けば抱っこし、おむつを交換し、お風呂に入れていました。子供用に薄味の料理や、離乳食も作っていました。休日には公園に子供たちとベビーカーを押して遊びに行き、ブランコを押してあげます。子供を膝にのせて、すべり台を滑ります。
僕が仕事に行っている時は、妻が育児をしています。妻が仕事を再開してからも、幼稚園から帰ってきた子供たちを見てくれています。
だから、圧倒的に僕よりも妻が育児に時間を割いています。
家事や育児をしていると、「イクメン」と呼ばれるように
僕にとって育児は特に苦痛ではなく、子供たちと過ごす時間が幸せで仕方ないと感じています。
そんな僕に対して、周りが「イクメン」と呼んでくれるようになりました。僕だけではなく、家事や育児をしている父親は「イクメン」と呼ばれ、なんだか素晴らしい人間のような扱いを受けています。
ですが、僕はこの「イクメン」という言葉に違和感を感じてしまいます。
僕は子供たちの父親です。
同じように、妻は子供たちの母親です。
僕と同じように子供たちの親である妻が育児をすることに対して、周りの人たちは「イクウーメン」とは呼ばないんですよね。
男性が育児をすることに対しては、賛美するような言葉をかけられますが、女性が育児をすることに対しては特に何も言われない・・・それどころか、父親に育児をさせていることに対して、母親が手を抜いているような扱いをされるようなことさえあります。
例えば、父親のお母さんから「夫に育児をさせて、あなたは楽をしているのか?」というような内容の小言を言われることはありませんか?
これって、なんか変ですよね!?
母親も父親も、どちらも子供たちの親です。どちらにも同じように育児をする責任があります。
父親は「イクメン」。では、母親は?
それなのに、女性が育児をすることは当たり前で、男性が育児をすれば、まるで素晴らしいこととでも言うように褒められる。
母親も父親も子供を育てるのは当たり前のことのはずなのに。
僕の親の世代では亭主関白といった父親たち。家事や育児は女性がするもので「男子厨房に入るべからず」といった父親が多かったかもしれません。そのため、そういった世代のお母さん方は家事や育児は自分だけでやってきたものですから、家事や育児を父親がすることに対して拒否反応を起こしてしまうのです。
ですが、僕の世代では少しずつ、家事や育児をする男性が増えてきていると感じます。それでも、料理や育児は妻にまかせっきりといった男性もまだまだ多いと感じます。
そういった、家事や育児に関わろうとしない父親が一定数いることで、家事や育児をする父親が比較されて、褒めたたえられる状況ができてしまっているわけです。
せっかくの休みの日に子供たちと遊ばずにスマホゲームばかりしている父親がいると聞きますし、その妻たちから夫の愚痴を聞くこともよくあります。
子供が親と遊んでくれる期間なんて、あっという間です。そのうち遊びたくても遊んでくれなくなるのですから、今のうちに可能な限り子供との時間を作るようにしたほうがいいですよ。
そうして、「イクメン」といった言葉が独り歩きしてしまい。まるで、家事や育児をする父親が素晴らしい人間であるかのような間違った扱いをされているわけです。
親が育児をすることは当たり前ですよ。それは、父親も母親も同じだと思います。
誰からも褒められなくても、当たり前に家事や育児をするお母さん方こそが、本当の「イクウーメン」なんだと思います。
皆さんの周りには、「イクウーメン」に頼りっぱなしで、親としての責任を果たしていない「イケナイメン」になっているお父さんはいませんか?
父親の育児休業が増えている?
僕の子供が産まれたときには、説明したとおり、妻が仕事を辞めて育児をしてくれていました。
まだ、男性の育児休業取得について理解が乏しい時代ではありました。
今では、僕の会社でも、男性で育児休業を取得している人もいます。
昔と比べると、男性でも普通に取得することに周囲の理解も進んでいるとは感じますが、やはり女性が取得する割合と比べると、まだ少ないと感じます。
だんだんと改善はしてきているのでしょうが、まだこの国では女性が育児をするものという既成概念が根強いという印象を受けますね。
当然、それぞれの家庭の事情で、父親が育児休業を取るのか?母親が育児休業を取るのか?は違ってくるとは思いますが、男性が育児休業を取得することが当たり前になるような社会になることを願っております。
男性の育児休業取得について、そこの会社にもよるとは思いますが、まだ珍しがられるという印象があります。女性が取るほうが一般的だという思い込みがあるのだろうなと感じますね。
また、これもそれぞれの家庭で違いますし、当然しっかりと育児をしている父親もいらっしゃるのですが、育児休業を父親が取得したはいいが、結局ほとんどの家事を母親がしているなんて事例も耳にします。
育児休業で父親が家にいるにも関わらず、晩御飯の料理も母親が仕事から帰ってからしているなんて事もあるなんてことも。
専業主婦である母親は何から何まで家事を任されて、専業主夫である父親は母親に家事を手伝ってもらっている(父親が手伝っている?)なんて、なんだかバランスがおかしいですよね。
先ほどもお伝えしたとおり、しっかりと家事を担っているお父さんもたくさんいらっしゃります。していない人は一部なんだと信じたい。
父親も母親も同じように、子供の親です。どちらも育児には同じように関わりたいものですね。
最近ではあまり「イクメン」と使われなくなってきていますが、まだまだ、この国では育児は母親がするものという既成概念が強いですね。母親も父親も育児をすることは当たり前で、どちらも同じように扱われる社会が来ることを願っています。
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