子供がいると、いろんな物が家の中にあふれてきますね。
おもちゃ。勉強道具。絵本や漫画本。お着換え。
子供はまだ上手にお片付けできなくて、物が散らかってしまうこともあるのではないでしょうか?
部屋の中が、子供の物で散らかってしまうと、ついイライラして、子供を怒ったりしていませんか?
でも、実は子供が物を散らかしていることを、親が怒ることが的外れなことかもしれません。
子供がお片付けできないと怒ってしまう
子供が物を散らかしたままで、お片付けしないと怒ってしまう親も多いかと思います。
「ちゃんと、お片付けしなさい!」
「どうして、片付けないの!」
確かに、自分の物は自分で片付けるということは教育として当然のことだと思いますし、ちゃんと片付けない事に対して注意することも当たり前のように思えますね。
しかし、ちょっと考えてみてください。
そもそも、お片付けするということが、どういうことか、あなたの子供は理解できているのでしょうか?
「?お片付けするなんて、普通に元の場所に戻すだけでしょう?」
それはそうかもしれませんね。
でも、小さな子供たちにとっては、片付けるということが、具体的にどうすれば良いのか理解できません。
ただ、「片付ける」で済ませるのではなくて、具体的な指示をしてあげることが大切です。
「このおもちゃは、子供部屋の黄色い箱に入れてね」
といったように、「何を?」「どこに?」片付けるのかを、はっきりと指示してあげてください。
子供たちにとっては、大人のように経験豊富ではありません。いろいろと体験をしながら、理解を深めていく時期なのです。
始めのうちは、具体的に指示をしてあげることが大切です。
大人と同じように扱ってはいけません。
発達に合わせて指示をしてあげる
当然、子供の発達に合わせて指示の仕方も変わってきます。
常に指示が具体的すぎると、自分で考える能力が衰えてしまいます。
ある程度、子供が自分で考えられるようになると、指示も抽象的にしていって構わないと思います。
ただし、ここでもただ「片付けなさい」ではいけません。子供に行動を促すような指示をしてあげてください。
例えば、「このおもちゃが、ここに置いてあったら、どうなるか考えてみようか?」
といったように、おもちゃが片付けられていないと、どのような不具合があるかを自分で考えさせます。
そして、「それなら、このおもちゃは、どうすれば良いかな?」
と、解決方法を自分で考えさせます。
こうして、自分で考えて「片付ける」という結論に至れば、自主的に片づけるきっかけができます。
やはり、何でも自分で決めたことは実行するものです。
おもちゃが出しっぱなし。→誰かが踏んでケガをする。おもちゃが壊れる。→危ないから片付ける。というような、結論に至れば良いのかなと思います。
当然、同じ結論である必要はありません。子供が自分なりに片づける動機付けができればいいと思います。
しかし、これは逆に、「片付けなくても困らない」という結論に至る可能性もゼロではありません。逆に片付ける理由が無いのであれば、片付ける必要もないということかなとは思いますが。
子供のしつけにおいて何に対しても言えることですが、ちゃんと理由が説明できないことは、子供に対して強要すべきではありません。
そもそも片付けるスペースは確保されているのか?
そして、そもそも論として、片付けなさいと言っておいて、ちゃんとどこか片付けるスペースは確保されているのか?という疑問があります。
「元あった場所に戻すだけなんだから、スペースはあるに決まっているだろう!」
確かに一理ありますね。
しかし、元々あった場所というのは誰が決めたのでしょう?
家族が家で一緒に過ごしているのであれば、多くの場合は、家の中において、どこに何を置くか?どの部屋がどういった利用をされるかというのは親が決めているはずです。
ということは、元々、子供の物が置いてあるべきスペースも親が決めている場所のはずですよね。
我が家では、子供に自分の物を置く場所を決めさせています。という家でも、そもそも、この部屋が子供の部屋だと決めているのは家主である親だと思います。そうなると、限られた空間の中で子供に選択させているだけで、子供が自由に空間を利用できるわけではないかと思います。
そうです。親が子供に対して、「自分の物はちゃんと片付けなさい」と言ったときには、子供は親に決められた空間にしか片付けることを許されないという不利な状況に置かれているのだということになります。
「親だって、自分の物はちゃんと片付けているぞ!」
そんな反論が聞こえてきそうですが、では、家主である親は自分の物をどこに片づけるのか?
一体だれが決めていますか?
おそらく親自身が自由に決めているはずです。
その物を使いやすい場所であったり、保管するのに都合の良い場所であったり。
自分にとって、有利な場所に片付けることができているはずです。
夫婦間で、自分の物を置く場所を自由にできないというのは、ここでは置いておきます。
子供たちは、大人たちが自分たちにとって有利なスペースを独占した余ったスペースに物を置くことを強いられて、圧倒的な不利な状況で片付けを強要されていると言えます。
大人たちが自分にとって、都合の良い場所に物を置いておくことは許されるのに、子供たちが自分に都合の良い場所に物を置いておくと、「散らかしている」と言われて叱られることになります。
しかし、それも家を所有している者のアドバンテージだと言われれば仕方のないことなのかもしれませんね。
ただ、大人は子供たちに頭ごなしに「片付けなさい!」と怒る前に、果たして自分たちの物はちゃんと片付けられているのか?ということは考えておくべきだと思います。
それは、片付けているのではなくて、自分にとって都合の良い場所に置いているだけではないでしょうか?
片付けるという行為がどういったことかを、ちゃんと考えておかないと、子供に対して「片付けなさい」なんて言うことが難しくなるかもしれません。
最後までご覧いただきありがとうございます。
子供のおもちゃを勝手に捨てる?親が必要ないと思っても子供にとっては大切なものです